minipin太郎 埼玉の空のもと

あれから11年が経ち、太郎マリオと人生終盤の日常の日記


朝を迎える


孝生は自分の部屋はシャッターをおろさず
カーテンもレースだけにしている
たくさんの植物と観葉植物を部屋においている
どんな時も太陽の日が射し込んでくるようにしている


7時40分
起きだし そのレースのカーテンを開けた
今日の埼玉の空は曇り空
その隙間から 陽が時折差し込んでくる
窓も開けた
そして祈る


:いつも俺に寄り添って支えてくれた〇〇〇
 おこちゃまな俺に必要以上 とがめることもなく
 そっとやさしく寄り添い、支えてくれて本当にありがとう
 俺が酷い言葉で断ち切ってしまったこと
 不義理なおこないを本当に申し訳ございませんでした
 怒り 俺に対しての怒りで満ち溢れた事と思います
 でも その後は幸せな人生を、今も、これからも歩んでいかれるはず
 家族のもとで もしかしたらたくさんのお孫さんにも囲まれながら
 幸せな人生をこれからも歩んでいってほしいと願うばかりです
 
リビングに降り
カーテンとシャッターを開け 太郎マリオへ餌をあげ
残り物を温めて1人キッチンで食べ
紅茶を入れ 2階へあがる


:今朝の調子はどう?
:元気いっぱいだよ^^
:そっか それは良かった^^


:あのよ 先日家の前に救急車が来てた様でな・・・


彼女はいつもにこやかで 帰省した俺を見つけるとその笑顔で声をかけてくれた
:みー帰ってきたんか? 
もう20何年も前から腰が曲がっていたけれど
それでもいつもにこやかな笑顔の女性だった


:みんな歳をとる いつ俺たちにもそういう事が起きてもおかしくない


そんな会話だった


いつもの朝の日課
そんな休日の日曜日の朝だった


桜井が今朝も 「声」を届けてくれる
その声を聴きながら 彼女のことを思うといまだにあの時の頃のまま
孝生の 胸の奥がキューンとなる
もう一度だけ聴いて 空を見上げよう


今日も精一杯生きよう

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