minipin太郎 埼玉の空のもと

あれから11年が経ち、太郎マリオと人生終盤の日常の日記

歴史


俺にも歴史はある


出社し事務室に入ると彼は部の長の席に座っていた
「一息ついて現場の状況を確認し始めたかな?」
鋭い眼光は当時のままだった


夕方 全て片づけ パソコンに向かい調べ物をしていた
「お疲れ様です」
:お疲れ様です^^
「てか、なんでここに居るん?」
:今暇なんで少し調べ物を・・・・
適当に流し 返答する


孝生はここにきて この夏で12年になる
当初も 俺を知っている 出世していく人間に
「ええええ? なんでここに居るんですか??」
「なんでここに居るん??」
と それぞれに驚かれた


俺がそこからここに来たことは知っていたはず
12年もすれば忘れたかww



平成18年の年明け 孝生は畑違いのところに移った
その半年後 色々と世話をして頂いて 育てていただいている
支店長から昇格をさせられる
当然部下を使う 
直属の部長から 
そしてその時 出向いていた所の面識のある部長から
外堀から徐々にジワリジワリと埋められる
書類には適当に書いた
当然 直属の部長から赤ペンで修正される・・
もう逃れられない・・・
出社し たまたま玄関で鉢合わせになった時
支店長はいつものおおらかな笑顔で
「〇〇〇さんには今回〇〇〇〇になって頂いたから・・・」


その支店長からは
「〇〇〇さん 世の中には40代で当然支店長をされている方々が多くいる・・・」
どんどん促されていく
事あるごとに お世話になり 育てていただき 促された
現場上がりの大先輩の支店長だった


平成20年度 次の支店長に仕えていた
1年で各支店を回って 2009年 2月
「〇〇〇 帰りちょっと寄ってこい」
そこでの支店長室にいき
:〇〇〇〇支店長からちょっと来るように言われたので すいませんがこのまま
 向こうへ行かせて頂きます。
昔一緒に仕事した支店長
「ん?なにかあるかな?」


久しぶりの支店
すぐに支店長室に入ると 各部長がそろっていた
「まぁ 座れ」
:はい
「〇〇〇な お前な 4月から副部長な」


とっさに 次男坊の あの時の部屋の散らかりようが浮かんだ
このままいくと 仕事一辺倒になる 家族が二の次になる
あの子から俺が離されたら もうあの子は本当にダメになる
懇願した 子供のことでどうしても お引き受けできない・・と
直属の部長は 納得していない顔だった
みんな誰もがそこを犠牲にして仕事しているんだぞ
会社のために犠牲しながらやっているんだぞ と言う顔だった


支店を去る時 彼女に電話した
:こういう話があったんだけど 断った・・・
「どうして?やればいいのに・・・」


子供の頃 母親が
「〇ーは 欲がない」 そんなことも言われた
そう 欲もなければ 器量もない 度胸もなければ 学もない


そして平成24年4月 2012年4月
他支店へ出される 出した寮の先輩だった部長は
1年後に副部長として戻すよう引き継いだ 
その部長も当然一緒に仕事した彼だった


なぜ 俺だけが・・・
やる気のない俺だけが・・・
目をつけられる・・・
そしてまた彼女から遠ざけられる
1年後 永年の終わりにつながっていく・・・



今日も泣いた
忙しくなければ どうしても彼女のことで頭がいっぱいになる
少しばかり段取りをはかって 
淡々と体と手を動かせば
サクサクと仕事が減っていく 綺麗に片付いていく
だから リンクして彼女との当時のことが
昨日のことの出来事として 甦ってくる
どうしてあの日 あの時 ああなってしまったのか・・・
どうして そうなってしまったのか・・・


取り戻せない
11年にもなる 年月を取り戻せない
昨日のことなのに取り戻せない


歴史を翻させることができない
時を戻すことができない


彼女を取り戻せない

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