minipin太郎 埼玉の空のもと

あれから11年が経ち、太郎マリオと人生終盤の日常の日記

最低な男


孝生はさまよっていた


車内では
玉置が囁きながら
「メロディー」を何度も何度も
繰り返し唄っている


あんたは酷い男だよ
自分の事ばかり言ってるけど
酷い男だよ


優しく 寄り添って 
支えてくれ 尽くしてくれた彼女に
酷い言葉をあびせた
酷い男だよ


きっと 彼女は怒りに震え 
憎しみがわいただろうね
こんなに 寄り添って 支え 尽くしたのに
いわれのない言葉を怒鳴られて…


絶対ゆるさないと心に誓ったはずだよ



愛が憎しみにかわるとき
好きすぎて  紙一重での憎しみ
やはり いつの間にか
相手に求めてしまうからなのだろうか


孝生が 
他の男にアイコンタクトと
満面の笑顔で1人抜け出し
その男に飛び付いていく彼女の姿に
離れた事により 悪いほう悪いほうに
どんどん増幅し  苦しんで
愛から憎しみに変わったように


いや 好きすぎて好きすぎて
彼女への想い いっぱいな気持ちも
確かに共存していたのに


ただ あの時 あのタイミングで
憎しみのほうがまさってしまった…


彼女も
こんなに優しく寄り添って 支え
その時 自分に出来ること  尽くしたのに
こんな事を怒鳴られ 
一方的に断ち切られたこと 
孝生に対して 怒りに震え   
永遠の怒りに変わった    憎しみに変わった
トラウマになった



孝生、お前は人間として最低だわ 
地獄に落ちたほうがいいよ


地獄に落ちろ  地獄に落ちろ


自分の事ばかり 酷い男だ  お前は


謝っても 謝っても
許されない事をした  最低な男  孝生だった


こんな想いで 想いのままで
人生の終着をむかえ
孝生は死んでいくのだろうか…

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