minipin太郎 埼玉の空のもと

あれから11年が経ち、太郎マリオと人生終盤の日常の日記

今日の出来事


最寄駅から私鉄に乗った
2回乗り継いで大学そばの駅に向かう


ドアをはさんで息子と向かい合う
今はやりのスーツを着て スマホをいじり
そこからの音楽を飛ばし
足を交差させながら音楽を聴いている


息子に見とれてしまうww


彼女と同化しているからか
彼女目線で見とれているのだろうか・・・
20年前出会った頃 彼女には髪の毛とまつ毛を褒められた
:〇っちゃんの髪の毛っていいねぇ 細くて・・・
:まつ毛も長くて いいねぇ・・・


彼もまた
髪の毛は艶々でサラサラ 何もいじってない天然パーマは
俺に似て ウェーブがかかっている
二重の目はくりっとしていて
まつ毛が長い
立ち姿はまるでアイドルな感じだ


:〇っちゃん 可愛いい^^  
彼女の声が耳元でささやいた
本当だ 目の前の息子を可愛いと感じる


11時から講堂で卒業式が始まった
淡々と進む式典は心地いい


彼女との最後は 彼女が49歳の時
式典まじかに続々と入ってくる保護者の中にあの時の彼女を探してしまう
姿かたち それになんと言っても髪型を探してしまう
同じような姿 髪型 雰囲気を探してしまう
でもどれも違う



彼女は素敵だった 綺麗だった 
「凛」という立ち居振る舞いに 放たれるオーラに 孝生は惚れ 好きになった


これから仕事という朝 ばったり逢った時があった
ファンデーションが綺麗にのり
目元がキラキラきらめいていて
何という化粧なのか男の俺は詳しくないが 
ラメがはいっていた
びっくりするくらいの美しさで
戸惑ってしまうくらいの美しで
確かに一瞬 孝生の時間がとまってしまった


今もあの時の 彼女の美しさはしっかりと頭 心に残っている


探してしまった人は 全て違う人だった
彼女は何処にもいなかった


:ほら 琴とハーブの演奏だって
:素敵だね 春の季節を感じる素敵な音だね


孝生と同化している彼女と 2人で聴きながら 
奏でられた演奏に自然と涙があふれてきた
素敵な式典だった



帰宅し 着替え すぐに太郎の散歩に出る


太陽は夕陽となって秩父連山に向かっていた
東の空には 住宅街から 月が姿を現している
まだ満月には日があったはず
それでも十分存在を見せ付ける 月がゆっくりと東の空に存在していた
今日の日が終わる



人生最後の卒業式だった

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